女性がキャリアを積もうと考えた時に、結婚や出産など、家庭を持つことが大きな岐路になるのは事実でしょう。しかし、独身時代に考えていたキャリアとは異なる着眼点が見えてきます。しかもキャリアはその人を評価する過去の実績を指すものではなく、未来へ向けた可能性でなければいけません。
その意味で、独身向けもあれば子育て世代向け、シニア向けといった主たる市場が変化していくことはむしろ当然のことなのです。家庭を持てば、育児の発見と苦労を知り、子供の成長を通じて必要なものが分かってくるでしょう。多くの人が同じような経験を重ねながら日々を過ごしているため、そこに大きな市場が存在しています。
それをプラスとして捉えるかマイナスとして捉えるのかは重要で、独身女性が積めるキャリアがそんな変化にも対応ができるものなのかがもっとも見直さなければいけないポイントです。つまり仕事を大きく分類すると企画や管理と実務的な業務になりますが、組織を作り引っ張っていくような管理業務を家庭を持つ女性に任せても、担う状況が増えなければ二の足を踏んでしまうでしょう。
国内における仕事の多くが、職場にいることを最低条件にしていることが少なくありません。例えば、普及が進んだネットワーク環境などを活用して働けることも改善のポイントになるはずです。生涯を通じて働くために、それぞれの世代向けの市場がさらに活発になれば、仕事と家庭を両立できるようになるでしょう。